【体験談】育休後すぐ退職はずるい?円満退職のコツと私が退職を選んだワケ

「育休から復帰しないで退職って…やっぱりずるいのかな?」

そんなふうに、自分を責めるような気持ちで悩んでいませんか?

育児と仕事の両立は、思っていた以上にしんどくて、「家庭を優先したい」「このまま働き続けるのは限界」と感じるのは、決してあなたの甘えなんかではありません。

一方で、

  • 「退職したら迷惑をかけてしまうかも」
  • 「キャリアを諦めるのはもったいない」
  • 「復帰しないなんて、逃げてるだけでは?」

そんな葛藤が、心の中でぐるぐるしてしまいますよね。

この記事では……
  • 育休後に退職するのはずるいのか?
  • 罪悪感を手放すための考え方
  • 育休後に円満退職するコツ
  • 筆者が退職を選んだ経緯(体験談)
  • 育休後に退職する注意点

を、リアルな経験と公的データをもとに、丁寧に解説します。

「退職=自分らしい人生の再スタート」に変えるために、あなたの選択にそっと寄り添える記事になれば幸いです!

目次

育休後に退職はアリ?実際に辞めた人の割合は?

「育休後に退職ってしてもいいの?」
「育休を取ったのに辞めるなんて…やっぱり非常識?」

そんなふうに悩んでいるママも多いのではないでしょうか。

結論からいうと、育休後に退職することは法律上なんの問題ありません

みき

それでも、「復職せずに辞めるのはずるいと思われそう」「職場に迷惑がかかるからよくない」と思ってしまいますよね。

まず知っておいてほしいのは、実際に育休後に退職を選ぶ人は、一定数いるという事実です。

厚生労働省の「令和5年度 雇用均等基本調査」では、育児休業を終えたあとに復職しなかった人の割合が明らかにされています。

厚生労働省 令和5年度のデータ
  • 女性の退職率:6.8%
  • 男性の退職率:2.7%

参照:厚生労働省「令和5年度 雇用均等基本調査」

このデータが示しているのは、「復職を前提に育休を取っていたのに、最終的には退職を選んだ人たち」がこれだけいるということ。

令和4年4月1日から令和5年3月 31 日までの1年間に育児休業(産後パパ育休を
含む。)を終了し、復職予定であった女性のうち、実際に復職した者の割合は 93.2%
(令和3年度 93.1%)、退職した者の割合は 6.8%(同 6.9%)であった。

引用:厚生労働省の「令和5年度 雇用均等基本調査」P18.(2) 育児休業終了後の復職状況

みき

実際には、復職したものの短期間で退職する人もいるため、さらに多くの人が出産を機に働き方を見直しています
筆者もそのうちのひとりです。

つまり、あなたのように「復帰せずに辞める」ことを選ぶママは、決して珍しくないし、間違ってもいないのです。

会社や同僚に迷惑がかかるかもしれない……そんな思いがよぎるのも当然。

しかし、それ以上に家族や自分自身の心と体を守る決断をしたいという思いも、立派な理由ではないでしょうか。

みき

「みんながやっているから、私も続けなきゃ」ではなく、自分と家族にとって何がベストかという視点を忘れずにいてくださいね。


育休後にすぐ退職してもいい!罪悪感を手放すための考え方

「育休後に退職したらずるいって思われないかな…」

そう感じてしまうママはとても多いです。

社会の空気や職場の視線、自分自身の中にある「いいママであり、いい社員でありたい」という想い――

その狭間で、苦しくなってしまうんですよね。

みき

でも、育休後に退職することは、決してずるい選択ではありません。

会社の仕事は、誰かが代わりを務めることができます。

一方、家庭のなかで「ママ」という存在は、あなただけにしかできない役割です。

本当は限界に近いのに、「申し訳ないから」「周囲の目が気になるから」と無理を重ねて働き続けた結果、心や体を壊してしまったら……それこそ、取り返しがつかないことになります。

みき

たしかに、退職を選ぶと「逃げた」「ずるい」と言ってくる人もいるかもしれません。
でも、あなたが守ろうとしているのは、自分と家族の笑顔や安心感
その気持ちに、堂々と胸を張っていいんです。

「これはわがままなんかじゃない。家族を思った、大切な選択なんだ」

そうやって、自分の決断を少しずつ肯定していきましょう。

たとえ誰かに理解されなくても、自分の人生の舵を、自分で切る勇気をもったあなたは、何よりも強くてやさしい存在です◎

【体験談】育休復帰後すぐに退職!私が選んだ“家族優先”という選択

実は、筆者も育休からの職場復帰を目前に「このまま働き続けて大丈夫かな?」という不安でいっぱいでした。

「仕事を辞めたい」「でも、辞めたら無責任かな」

そんな葛藤を抱えながら、最終的に私は「家族と自分の心身を守るために、いったん立ち止まる」という決断をした体験談をお伝えします。

退職を決意した理由

当時は2人育児に苦戦する日々で、仕事が忙しい夫にも頼れない状況。

仕事が始まったら、これに加えて満員電車と業務のプレッシャー…

みき

想像するだけで、心がすり減っていくのを感じていたんです。

そんななか、以下の3つの理由で退職することを決意しました。

  • 今の働き方では子どもとの時間を大切にできないかもしれない
  • 仕事・家事・育児のすべてが中途半端になってしまいそう
  • 小学校入学に備えて、短時間で働ける仕事をしたい

特に私の場合は、在宅でできるWEB関係の仕事に興味を持ち、自分の新しいキャリアを築くなら今だ!!と感じていたことが大きな理由。

家族時間を優先しながら、新しいスキルを身につけられる働き方に憧れたのです。

年齢的にも、自分が重い腰を上げられるラストチャンスだと感じました。

退職理由を正直に話した

「どんな理由で伝えよう…」

そう悩みましたが、

「2人育児が想像していたよりも過酷で、育休前と同じようには働けそうにない」
「子どもとの生活リズムを優先したい」

と率直な気持ちを伝えました。

もちろん、「せっかく育休を取らせてもらったのに…」という罪悪感もありました。

みき

でも同時に、「いま無理をしてまで働いても、誰も幸せじゃない」という想いも大きかったんです。


上司と話し合いの結果、新しく会社に入った方のサポートとして3か月間だけ仕事をすることになりました。

引継ぎを徹底した

私にとって復帰した3か月間は、「お世話になった会社への最後の恩返し」。

退職までにやったこと
  • 業務ごとのマニュアルを作成
  • 担当顧客を後任の方に引継ぎ
  • 分からないことは後からでも確認できるように、資料を整理

幸い、私の職場では理解のある方が多く、退職することに対してポジティブな言葉をたくさんかけていただきました。

退職後は子どもと向き合う時間が増え、毎日が少しずつ穏やかに。

もちろん不安がゼロになったわけではありませんが、「あのとき自分の気持ちを大切にして本当によかった」と、今では心から思っています。

退職という選択は、誰にとっても勇気のいること。

みき

しかし、辞めることは「逃げ」ではなく、自分と家族を守るための前向きな一歩です!

あなたももし今の働き方に限界を感じているなら、まずは自分自身と、しっかり向き合ってみてくださいね!

次の章では退職を決めた方に向けて、円満退職するコツをまとめています。

育休後に円満退職するためのコツ4選

退職を決めたからといって、すぐにスッキリ……とはいきませんよね。

「会社にどう思われるだろう」
「円満に辞められるのかな……」

そんな不安を抱えたままでは、前向きなスタートを切るのも難しいもの。

みき

でも大丈夫!円満に退職するためには、ちょっとしたコツと配慮を押さえるだけで、ぐっと印象も関係性も変わってきます。

ここでは、育休後にスムーズに・気持ちよく退職するための4つのポイントをご紹介します!

退職の意思はできるだけ早く伝える

育休後すぐの退職を考えているなら、なるべく早めのタイミングで伝えることが、最初の誠意になります。

法律上は「2週間前まで」に退職の意思を伝えれば問題ないとされていますが、実際にはそれでは遅すぎることも。

みき

特に育休明けは、人員の配置や業務の再調整など、会社側の負担も大きいため、理想は1〜3ヶ月前に相談するのがベストです。

「迷惑をかけたくないからこそ、早く伝える」
この心構えが、円満退職の第一歩ですよ!

直属の上司に感謝と誠意を込めて伝える

退職の意思は、まずは直属の上司に口頭で伝えるのがマナーです。

メールや他の社員経由では、誤解やすれ違いを招いてしまう可能性があります。

そして何より大切なのが、感謝の気持ちを丁寧に伝えること。

たとえば…

「育休を取得させていただけたこと、本当に感謝しております。
ですが現状を考え、家庭を優先する決断をしました。」

こんなふうに、“感謝と誠実さ”を軸に話すと、相手にも真剣さが伝わります。

そして、「できる限り引継ぎにも協力したい」と伝えることで、あなたの印象はグッと良くなりますよ。

理由はポジティブに!前向きな伝え方をしよう

退職理由を伝えるときは、「不満」より「前向きな決断」として伝えるのが鉄則です。

  • 子育てとの両立がどうしても難しく、家庭を優先したい
  • 家族の事情で働き方を見直す必要が出てきた
  • 自分のキャリアを改めて考え直した

こうした理由なら、会社側も納得しやすくなります。

また、あえて詳しく話したくないときは、

「家庭の事情でしばらく子育てに専念したいと考えています」

など、抽象的かつ理解されやすい言い方でも問題ありません。

大事なのは、「この選択が家族や自分にとってベストなんだ」と自信を持って伝えることです。

丁寧な引継ぎで最後まで責任を果たす

退職日まで、仕事への責任を果たす姿勢は、あなたの信頼を守る最後の仕上げです。

引継ぎの準備のポイント
  • 業務リストや手順書をつくる
  • 担当業務・取引先情報などを整理して「見える化」する
  • 後任者と引継ぎ期間を設け、直接サポートする

この「最後まできちんとやりきる」姿勢が、周囲の記憶に残ります。

みき

たとえ辞めるとしても、「あの人は最後まで信頼できる人だった」と思われることは、あなたの次につながる財産になりますよ!


円満退職を成功させたあとは、「その後の暮らし方」も大切!

実は、退職してから暮らしを整えようとすると、予想外のことで退職を後悔することも……。

退職後の暮らしに少しでも不安があるママは、こちらの記事もぜひ参考にしてくださいね。

育休後に退職する前に!必ず知っておきたい3つの注意点

「もう辞めようかな…」と決める前に、ちょっとだけ立ち止まってほしいことがあります。

なぜなら、退職にともなう制度上のリスクを知らずに辞めてしまうと、思わぬ「損」や「後悔」につながることがあるからです。

ここでは、実際に育休後に退職を考えているママが見落としがちな3つのポイントをご紹介します!

育休中に退職すると給付金がストップに

「退職のタイミング、育休中でもいいかな?」と思ったあなた。

ちょっと待ってください!

育休中に退職すると、それ以降の「育児休業給付金」が支給されなくなってしまいます

育児休業給付は、育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金です。
このため、育児休業の当初からすでに退職を予定しているのであれば、育児休業給付及び出生後休業支援給付金の支給対象となりません。ただし、育児休業給付金の受給資格確認後に退職することとなった場合は支給対象となります。
なお、育児休業給付金の支給対象期間中に退職した場合は、その退職日まで支給対象となります。※この取扱いは、令和7年4月1日以後に退職した方から適用します。令和7年3月31日以前に退職した方の場合は、退職日を含む支給単位期間の一つ前の支給対象期間までが支給対象となります。
引用:厚生労働省 Q&A~育児休業等給付~

さらに、育休中は社会保険料(健康保険・厚生年金)が免除されている状態ですが、退職するとその免除もストップ

保険料の支払い義務が発生することになります。

まとめると……
  • 育休中に退職=給付金が打ち切られる
  • 社会保険料の支払いが発生する
みき

この2点は、退職のタイミングによって家計に大きく影響するため、絶対に見落とさないでくださいね!


保育園は“退園扱い”になる場合も!

すでに上のお子さんが保育園に通っている方のなかには、

「退職しても、上の子は保育園にそのまま通えるよね?」と思っている方もいるでしょう。

実は保育園も、注意が必要なポイントのひとつ。

「退職=保育の必要性に欠ける」とみなされ、多くの自治体で退園になる可能性があります!

これは決して「退職するな」ということではありません。

しかし、働き方を変えて仕事を続けたいなら、「保育園をどう確保するか」までをセットで考える必要があるということ。

みき

「祖父母に協力してもらう」「一時預かりや認可外を検討する」など、事前に準備しておくと安心です◎

失業保険を受給できない可能性もある

「じゃあ退職後は失業保険でしばらく安心かな…」

そう考えているママも、ここは要注意です!

厚生労働省では、失業手当をもらうための条件をこのように定めています。

“積極的に就職しようとする意思があり、いつでも働ける能力があること”

引用:厚生労働省 Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~

つまり…

  • 「今は育児に専念したい」
  • 「預け先が決まっていないから働けない」

という状態では、失業保険の“受給資格を満たさない”と判断される可能性があります。

みき

ですが、ここであきらめないで!

妊娠・出産・育児(3歳未満)などの理由がある場合、失業保険の「受給期間延長制度」が使えるのです!

雇用保険(基本手当)を受けることができる期間は、離職日の翌日から1年間に限られており、これを受給期間といいますが、離職日の翌日から1年以内に30日以上継続して職業に就くことができない場合は、受給期間の延長申請を行うことで、本来の受給期間1年に働けない日数を加えることができ、職業に就くことができる状態になった後に、受給手続ができます。
ただし、受給期間(1年)に加えることができる期間は最大3年間です。
引用:厚生労働省 Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~

これは、子どもが成長して預け先が見つかったタイミングで、失業手当の受給をスタートできる制度。

「今は育児に集中したいけど、いずれ再就職したい」と考えている方には心強い支えになりますよ!

みき

ただし、受給期間の延長には申請が必要なので忘れずに行いましょう!

退職は、ただ仕事を辞めるだけの話ではありません。

あなたと家族の生活設計にも大きく関わる、大事な人生の分岐点。

でも安心してください。

「ちゃんと知ること」「きちんと備えること」で、不安なく次の一歩に変えられます。

「本当に退職していいのかな…」

そんな不安を感じるママへ、実際に退職を選んだ筆者のその後の体験談をお届けします。

実はこの選択が、家族にとっても自分にとっても“本当によかった”と思えた理由とは?

リアルな声とともに、ぜひ参考にしてみてくださいね。

あなたの背中を、そっと押してくれるはずです。

【まとめ】育休後の退職はずるくない!家族も自分も大切にできる選択を

「育休後に退職するなんて、ずるいかな…」
「職場に申し訳ないかも」

そんなふうに悩んでいたあなたへ。

退職は逃げではなく、「家族と自分を大切にしたい」と願うあなたの、とてもまっすぐな選択肢です。

確かに、制度の壁や周囲の目、罪悪感といった乗り越えるものはあるかもしれません。

みき

でも、準備を整えて自分にとっての納得を持って選べば、後悔のない前向きな決断になるはずです。

あなたが大切にしたいのは、どんな暮らしですか?

大丈夫。あなたの選択には、意味がある。

そしてその未来は、もっと自由で、あなたらしくていいんです◎

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この記事を書いた人

2級ファイナンシャルプランニング技能士。
都内百貨店に10年間勤務し、小1の壁を意識してフリーランスに転身した2児のママ。
現在は金融ライターとして活動中。
当ブログではFP相談を通して、お金の不安があるママが自分らしく暮らすための方法を発信中。

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